「痛くない授乳のコツ」シリーズの第6弾。
前回のコツの続きです。
長くなってきましたが、ようやく10個のコツのうちの後半編に入りました。
動画でも解説しています。
授乳で乳首が痛い!から解放される方法⑥:片手で優しく乳房をつぶす
生まれたばかりの赤ちゃんにとって、お母さんの乳房はとても大きなものです。
私たち大人にとってのモノに例えるなら、すっごく分厚いハンバーガー「佐世保バーガー」みたいなもの。
こんな↑分厚いハンバーガーを食べる時、私たち大人はどうやって食べるでしょう?
そう、手でハンバーガーを少しつぶして、自分の口に入るようにして、かぶりつきますよね?
授乳がイマイチうまくいかない時、授乳が痛い時にも同じコツが使えるというワケです。
すべての親子に「乳房をつぶす」というコツが必要になるわけではありません。
母子の組み合せによって、授乳姿勢によって、赤ちゃんの口の大きさによって、やった方がいい場合「も」あるという意味なので、今授乳がうまくいっている方は、新たにこのコツを導入しなくても大丈夫です。
「片手で優しく乳房をつぶす 」時のポイント
深い吸着を実現して、痛みなく、たくさんの母乳を飲んでもらえるようにするために、「片手で優しく乳房をつぶす」時の具体的なコツは3つあります。
ポイント➀:赤ちゃんの口の開きに合わせる
1つ目のポイントは、「口の開く方向に合わせて乳房をつぶす」ということ。
先ほどのハンバーガーの例だと、こんな方向につぶすと↓かえって食べにくいですよね?
口は左右に横広に開いていますから、その向きに合わせて薄くつぶさないと、逆効果になってしまいます。
授乳の時にも同じことが言えるわけですね。
皆さんがよくご存じの抱き方だと、手向きがどうなるか見てみましょう。
横抱き/交差横抱き
横抱き・交差横抱きの場合は、指の形がアルファベットの「U」字になるように、乳房をつぶします。
タテ抱きの場合
タテ抱きの場合は、指の形が「C」字あるいは、「左右反転C」字になるようにします。
フットボール抱きの場合
フットボール抱きの場合も、横抱きの時と同様に、指の形が「U」字になるようにします。
ポイント②:指が乳輪に掛からないように、少し後ろに控える
痛くない授乳にするためには、「深い吸着」を実現することが不可欠です。
ほとんどの女性が「乳輪がまったく見えない」あるいは「赤ちゃんの上唇側の乳輪が少し見えるだけ」にする必要があります。
だから、乳輪の上にお母さんの指があると、深い吸着の邪魔になってしまうんですね。
乳房をつぶしている指が、乳輪にかからないように、少し後ろに控えてあげるのがポイントです。
ポイント③:「痛くない」力加減で優しく!
「赤ちゃんのお口に少しでもたくさん含ませられるように」と思っていると、指先に力が入ってしまう人も多いです。
多少痛くても「必要ならこれくらいは我慢しないと!」という心理が働くのかもしれませんが、授乳の時に「痛い!」は禁物です。
なぜなら、痛みを感じると、母乳を乳房の外に押し出す「オキシトシン」というホルモン分泌が少なくなることが分かっているから。
オキシトシン分泌を邪魔しない方が、赤ちゃんは効率よくたくさんの母乳を飲み取ることができますので、乳房をつぶす際にも「痛くない程度の優しい力加減で」というのが大事なポイントになります。
乳房を優しくつぶすと、吸着の「深さ」がどれくらい変わる?
「乳房をつぶすくらいで、そんなに吸着の深さが変わるの?」
と思う人もいるでしょうから、ちょっと実験してみました。
口紅を濃いめに塗って、乳房に見立てた風船にかぶりついてみます。
➀風船をつぶさずに、そのままかぶりついたところ ②風船をつぶして、これからもう一度かぶりつきます
風船をつぶして、もう一度かぶりついた時の結果がこちらです↓
③風船をつぶした時の方が、より広範囲お口に入った!
上記画像の外側のリップラインが、風船をつぶしてかぶりついた時のラインです。
風船をつぶさない時に比べて、よりたくさん・広い範囲、風船が口に入ったことがお分かりいただけると思います。
こんな感じで、乳房を優しくつぶすのと、つぶさないのとでは違いが出ますので、授乳が痛いなど、何かお困りごとがある方はお試しくださいね。
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こうして記事にできるのは、あくまで一般論なので、「やってみたけどうまくいかない…」「我が家の場合はどうしたらいいの?」という時はご相談くださいね。
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