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添い乳のラクチン&安全なやり方|市川市・船橋市の母乳外来

超基本の授乳のコツ

休息しながら授乳ができる「添い乳」。

お母さんが心身の健康を保ちながら、現実的な育児生活を営むのに便利である一方で、
「ラクチンって聞いたのに、全然うまくできない!」
「添い乳は危ないって聞いたけど大丈夫なの?」
という声もよく聞きます。

今回は、ラクチンで、より安全な添い乳の方法について解説します。

添い乳とは?新生児の赤ちゃんでもできるの?

「添い乳」とは、

  • 赤ちゃんの横に、お母さんも一緒に横になり、
  • 2人はおなかをくっつけ合うような姿勢になり、
  • お母さんが体を横たえて休息しながら授乳すること

をいいます。

後述するように、添い乳が非推奨の親子もいますが、添い乳が可能と考えられる親子の場合であれば、生まれたばかりの新生児の赤ちゃんでも添い乳をすることは可能です。

「首が座ってからでないと添い乳はできない」というワケではありません。

添い乳のラクチン&より安全なやり方

添い乳は、「ただ赤ちゃんと一緒に横になって授乳するだけ」のように見えるのですが、安全に・ラクチンに添い乳をするためには、けっこうたくさんのコツが必要です。

コツを知らないまま添い乳をすると、このようなトラブル・事故が起こることがあります。

添い乳関連のトラブル
  1. 吸着が浅くなって、乳首が痛くなる/授乳量が減る
  2. お母さんの首や肩など、体が痛い
  3. 赤ちゃんを押しつぶさないように体勢を維持するのが大変で、かえって疲れる
  4. 不適切なやり方で添い乳をしていて、お母さんが眠ってしまった時に赤ちゃんに覆いかぶさって、赤ちゃんを窒息させてしまう。  …等々

特に④の事故は取り返しのつかない重大な事故ですので、添い乳のコツ・ポイントを事前に知っておくのはとても重要です。

コツを1つずつ見ていきましょう。

添い乳のコツ⓪:硬めの布団に横になる

これは添い乳のコツというよりも「赤ちゃんを寝かせる環境の前提条件」となります。

乳幼児突然死症候群のリスクを低くするために、ベビー布団・ベビーベッドのマットレスは硬めに作られていますよね。

添い乳をする場合も例外ではなくて、大人用のフワフワ・ふかふかした布団/ベッドは避けた方が安全です。

添い乳を行うのであれば、柔らかめの布団/マットレスは避け、硬めのものに変えた方が安全です。

添い乳のコツ➀:枕は高め&硬めに

添い乳をする上でとても重要なポイントが、「高め&硬めの枕」です。

ラクチンな姿勢で添い乳するためにも、お母さんが赤ちゃんに覆いかぶさってしまわないようにするためにも、枕はいつもの物の1.5~2倍の高さをオススメします。

ほとんどの女性が、添い乳中も赤ちゃんの顔や口元をのぞき込もうとします。

低い枕のまま添い乳をすると、お母さんは前にかかんだような前傾姿勢になりやすいので、必然的に体の重心が赤ちゃん側に寄ってしまうのです。

同じ理由で、低反発などの沈み込む・柔らかい枕も、添い乳の時には使いにくいと思います。

「高め&硬めの枕」で、ラクに赤ちゃんが授乳しているところが視界に入るようにしましょう。

添い乳のコツ②:赤ちゃんに腕枕をしない

大人がする添い寝のイメージで、自然に赤ちゃんにも腕枕をするイメージの方がいらっしゃいますが、添い乳はやりにくいと感じる人が多いです。

添い乳をする時には、お母さんの下側の腕は枕に沿って伸ばすだけにして、腕枕はしないようにします。

どうしてこれが必要かというと…

「赤ちゃんに腕枕をする」ということは、「お母さんの乳頭より上方に赤ちゃんがいる」ということになりますよね。

そうすると赤ちゃんは、ややうつむいた姿勢で母乳を飲むことになります。

大人もそうですが、楽に呼吸をするためには&楽に液体を飲み込むためには、頭を後傾させた姿勢(上を仰ぎ見る姿勢)の方がラクなのです。

お母さんにとっても、赤ちゃんが眠ったときに腕枕を抜くことができなくて(抜くと赤ちゃんが起きてしまい)、姿勢が変えられずにツラくなることがあるので、「下側の腕は枕に沿って伸ばすだけ」がおすすめなのです。

添い乳のコツ③:お母さんは「コの字」体勢になる

お母さんの足は伸ばさずに屈曲させます。

コツ②とコツ③を組み合わせ、上から見たときにお母さんの姿勢がコの字になるようにするのがポイントです。

お母さんの体が、赤ちゃんが上下に動いた際に、枕などで窒息するのを防ぐためのガードの役割をするというワケです。

「生まれて間もない赤ちゃんなんだからそんなに動かないでしょ」
と思う人も多いのですが、足をキックするようにバタバタしていると、首の座らない小さな赤ちゃんでも、上下に移動したり、回転したりすることができるんです。

赤ちゃんの上には枕があり、赤ちゃんの下には大人用の掛布団があったりします。

これらに赤ちゃんが極力触れないように…という配慮から、お母さんの姿勢はコの字姿勢を推奨します。

添い乳のコツ④:お母さんの膝~太ももに座布団などを挟む

お母さんの2本の脚が腰幅くらいになるように、膝~太ももにかけてクッションを入れるのも重要なコツです。

お母さんの脚が閉じた状態になっていると、お母さんの上体が赤ちゃんの方に自然に傾いてしまうので、
「知らない間に赤ちゃんに覆いかぶさってしまって…」
というリスクを減らすことができますし、お母さんも姿勢が安定するので脚の間にクッションなどを入れた方がラクに感じる人が多いです。

また、万が一、赤ちゃんが派手に動いて膝枕の方まで移動してしまった時のことを考えて、膝枕も硬めのものの方が安全です。

一般的な抱き枕では柔らかすぎ&細すぎることが多いので、例えば、二つ折りにした座布団を組み合わせて紐で縛ったり、長座布団をグルグル巻きにして縛って固定したりした物が使いやすいかもしれません。

添い乳のコツ⑤:赤ちゃんに「背あて」をする

添い乳に限らず、痛みなくラクチンに授乳するためには「母子がしっかり密着していること」が欠かせません。

赤ちゃんがお母さんの乳房の近くにいられるように、赤ちゃんの背中に「背あて」のようなものを入れると、お母さんも赤ちゃんも授乳に集中しやすく、ラクです。

この「背あて」も、赤ちゃんの顔の近くにくるかもしれないことを考えて、フンワリ丸めたバスタオルなどは避けた方が安全です。

  1. バスタオルを数枚重ねて丸めて紐でギュっと縛る
  2. 赤ちゃんの姿勢が安定するようにするためにも、背あてが外れて赤ちゃんの頭側に来るのを防ぐためにも、やや大きめのものにする

のが、ポイントです。

背あての長さは、赤ちゃんの胴体と同じくらい~やや長いくらいがオススメです。

添い乳のコツ⑥:必要に応じ、赤ちゃんをママより一段高くする

例えば、

  • 生まれて間もない新生児の赤ちゃん
  • 小さめの体格で生まれてきた赤ちゃん
  • 胸が小さめのお母さん

の場合には、「乳頭・乳輪が赤ちゃんのお口まで遠くて、深く吸着できない!乳首が痛い!」ということが起こるかもしれません。

そのような場合には、「赤ちゃんを底上げ」することでラクに添い乳することができます。

例えば、座布団やお昼寝用のベビー布団の上に赤ちゃんを寝かせると、うまく高さ調整ができることがあります

添い乳のコツ⑦:必要に応じ、上腕の下に畳んだバスタオルなどを入れる

お母さんの体格・体つきによっては、「上側になった腕が不安定に感じる」という人もいます。

そういう時は、肘~わきの下にかけて何か挟むと、ラクに感じる人が多いです。

この時にも、バスタオルを使う場合には、バラけて赤ちゃんの顔に掛かることがないように、紐などで固定しておいた方が安全です。

自転車のチャイルドシートに敷くようなミニ座布団(100均に売ってます)なんかも活用できると思います。

赤ちゃんの安全に配慮しつつ、「ラクチンな授乳」を追及します。

添い乳のコツ⑧:赤ちゃんの下あごが乳房に埋もれて、頭は後傾する

このコツも、添い乳に限らず授乳全般に言えることです。

赤ちゃんが乳房に吸い付くときには、赤ちゃんの「下顎が」乳房に埋もれて、頭が後傾し、上を仰ぎ見るような姿勢になること!

これは文章よりも画像を見た方が分かりやすいので、こちら↓をご覧ください。

添い乳の場合も、画像4枚目の状態になっていることが重要です。

赤ちゃんがこの姿勢になれると、➀気道が確保されるので呼吸がラクだし、それから②乳房に深く吸い付くことができるので乳首が痛くなりにくい・たくさんの母乳を効率よく飲める、というメリットがあります。

添い乳をしない方がいいのはどんな場合?

心身ともに疲れたお母さんにとっては「苦肉の策」「最後の砦」とも言える添い乳ですが、先述したように、時に赤ちゃんの生命を脅かすリスクもはらんでいます。

ですから、「母乳育児をしている人はみんな添い乳がいいよ!ラクだよ!」と、手放しにはお薦めできないのです。

どういう場合に添い乳をしない方がいいのか、具体的な例をみてみましょう。

添い乳が非推奨の例
  1. アルコールを飲んでいる
  2. 眠くなる薬を飲んでいる
  3. 喫煙している*
  4. 早産または低出生体重(2500g未満)で生まれている
  5. 発作を起こす可能性のある病気がある
  6. 普段よりかなり疲れているが、添い乳が未経験
  7. (重度の肥満)

➀アルコール、②眠くなる薬については、授乳をするお母さんだけでなく、添い寝をする人全員が気を付けなければいけません。

*喫煙について
例えば、「お母さんはタバコを吸わないけど、同居するお父さん/おばあちゃん/おじいちゃんが喫煙者」という場合も、添い乳はお薦めすることができません。

例え喫煙者のご家族が赤ちゃんと添い寝をしなかったとしても、です。

喫煙は乳幼児突然死症候群のリスク因子ですが、タバコから出た有害な煙は、衣類・カーテン・壁紙・絨毯などにもしみ込んで、人体に害を与えます。(三次喫煙といいます)

そういうご家庭で添い乳も行うと「リスク×リスク」になってしまうため、添い乳は推奨できないのですね。
単に「赤ちゃんのいる空間でタバコを吸わなければいい」というワケではないのです。

添い乳をめぐる、イロイロな課題

今回の記事では、➀安全に&ラクチンに添い乳をするためのコツ、②添い乳をしない方がいいケース、について詳しくお話ししました。

こうして添い乳の方法をお伝えすると
「こんなにラクならもっと早く知っていれば!なんで病院では教えてくれなかったの?」
とおっしゃる方も多いです。

病院入院中に添い乳を教えてくれない理由や、一般的に添い乳を推奨はしない雰囲気になっている背景は、実はなかなか複雑です。

次回は、そのあたりについてまとめます。

個別相談をお受けします

赤ちゃんの「飲む」「食べる」を中心に、妊娠期~産後まで幅広くご相談をお受けしています。

個別相談には、➀訪問相談(地域は限る)、②ビデオ通話/音声通話相談、③LINEチャット相談があります。

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