「出産してすぐの時期の授乳は、痛いのが当たり前」
なんて思ってないですか?
意外と知らない方も多いですが、
出産直後だろうが、
赤ちゃんに歯が生えようが、
授乳というものは本来痛くないものです。
多くの女性が、痛みなく授乳するためのテクニックを教えてもらう機会がないために、痛い授乳に苦しめられているのです。
お金のかかる「モノ」を買わなくても、ちょっとした工夫の積み重ねで、授乳の痛みはラクになることが多いです。
「テクニック」というと、すごく難しいことのように聞こえますが、1つ1つのコツは簡単なので、安心してくださいね。
このシリーズでは、多くの方に当てはまる一般的な「痛くない授乳のコツ」についてまとめます。
今回は10個のコツの1つ目です。
全体を通して動画でサクッと見たい方はこちらからどうぞ。
お母さんと赤ちゃんの組み合わせによって授乳のコツは少しずつ異なるものなので、
- こちらのページのコツをお試しいただいてもうまくいかない時
- これでいいのかな?と心配な時
には個別相談をご利用くださいね。
授乳で乳首が痛い!から解放される方法➀: 赤ちゃんが泣く前に授乳をする
「泣いたらおっぱい」というイメージを持っていませんか?
産院のスタッフも、
「赤ちゃんが泣いたら授乳しといてくださいね」
と言うことが多いので、お母さん方がそう思ったとしても無理はないと思います。
でも実は、「赤ちゃんが泣くのは授乳には遅すぎのサイン」ということが分かっています。
赤ちゃんが泣く前の、こんなサインを見つけたら授乳を始めると、それだけでスムーズに授乳できるようになる親子もいるんですよ。
- 静かに目覚めている
- 赤ちゃんがモゾモゾし始める
- 「クー」「ハー」など、柔らかい声を出し始める
- 目を開けてキョロキョロしている
- むずがる
特に出産後間もない時期は、傷が痛くてスピーディーに動けなかったり、オムツを変えるのも授乳準備をするのにも時間がかかることが多いですよね。
だからなおのこと、「赤ちゃんが泣き始める前のちょっと早めのタイミング」で授乳スタートできるように、動くのがオススメです。
「赤ちゃんが泣く前に授乳する」には、家族も参加できる。
もちろん!
産後最初の1~2ヶ月の時期や、お母さんがスムーズに動けないくらい痛みがある場合、体調がすぐれない場合には、オムツ交換や授乳準備は、ご家族や周囲の人がサポートしてほしいと思います。
母乳を赤ちゃんに与えるのはお母さんにしかできませんが、
「お母さんは胸だけはだければOK!」
の状態を作ってあげることができると、お母さんは心身ともにとても助かります。
赤ちゃんがおっぱいに吸い付いて吸着が安定したら、お母さんの手元に水分を運んであげたりできると、もっともっと助かります(*^-^*)
こういうサポートを通じて、ご家族や周囲の人も母乳育児に参加することができます★
どうして「赤ちゃんが泣く前に授乳する」必要があるの?
そもそも、どうして赤ちゃんが泣くまで待っていてはいけないのでしょうか。
その理由は2つあります。
理由①:赤ちゃんが泣くと舌が巻き上がってしまうから
赤ちゃんが乳房から母乳を飲むときには、
- 舌の上に乳頭~乳輪を乗せて、
- 舌で乳頭~乳輪をしごくようにして
母乳を飲み取ります。
ところが!
赤ちゃんが泣き始めると、舌が巻き上がってしまうことがよくあるんです。
例えばこんな風に↓
この赤ちゃんのように「ギャン泣き」してしまって舌が巻き上がってしまうと、一生懸命おっぱいを飲ませてあげようと思っても、乳頭~乳輪は舌の下にしか入っていきませんよね。
赤ちゃんはおっぱいに吸い付きたくても、吸い付くことができない状況になってしまっているわけです。
これが1つ目の理由です。
理由②:赤ちゃんが怒りすぎて授乳どころではなくなってしまうから
2つ目の理由は、赤ちゃんが泣き始めてしばらくすると、赤ちゃんはお腹が空いて泣き始めたことを忘れてしまったかのように、怒り心頭の状態になってしまうからです。
私たち大人も、すごく腹が立っている時とか、喧嘩している最中に、和やかにお食事はしにくいですよね。
赤ちゃんも同様なのだと思います。
「怒りすぎて、もう授乳どころじゃなくなっちゃったよ!」
になる前に、
「そろそろお腹すいてきたな~。おっぱいほしいな~。」
と穏やかに求めているタイミングで応えてあげる、ということが大切なのだと思います。
「泣いてから授乳」でうまくいく赤ちゃんもいるけれど
「うちの子は『泣いてからの授乳』でも普通に飲めてるけど?」
という人もいると思います。
そう。
赤ちゃんによっては、泣いても舌が巻き上がらない赤ちゃんもいます。
それから
「おっぱいさえ見せれば、どんなに泣いていても吸い付いてくれる」
という赤ちゃんもいます。
今問題なくうまくいっているのなら、そのままのやり方でもいいと思います。
でも、もし授乳がスムーズにできなくて困っていたり、痛みがあってつらいのなら、授乳のテクニックそのものを見直す前に、「授乳を始めるタイミング」も見直してみていただきたいと思います。
個別相談をお受けします
こうして記事にできるのは、あくまで一般論なので、「やってみたけどうまくいかない…」「我が家の場合はどうしたらいいの?」という時はご相談くださいね。
個別相談には、➀訪問相談(地域は限る)、②Zoom相談、③LINEチャット相談があります。