ばおばぶ助産院では、「困ってからの相談」はもちろん、困る状況を少なくするための「情報の先取り」のお手伝いにも力を入れています。
【目次】
両親学級の種類
当助産院の両親学級では、受講する環境を3つからお選びいただくことができます。
種類①:訪問 両親学級
助産師がご自宅までお伺いして、1組のカップル or どちらかお一人とお話ししながら、そのご家庭/その方にあった対応策を一緒に考えるスタイルの「情報の先取りサポート」です。
ご予約日時の48時間後までLINE相談をご利用いただけますので、受講後の疑問点までを質問していただくことができます。
種類②:Zoom両親学級
Zoomを用いて、1組のカップル or どちらかお一人とお話ししながら、そのご家庭/その方にあった対応策を一緒に考えるスタイルの「情報の先取りサポート」です。
ご予約日時の48時間後までLINE相談をご利用いただけますので、受講後の疑問点までを質問していただくことができます。
種類③:録画 両親学級
自由な時間にクラスを受講できるよう、訪問両親学級やZoom両親学級でお伝えしている内容を動画に編集しています。
両親学級の各クラスの内容
ばおばぶ助産院でご提供している両親学級について、内容の詳細をご案内します。

妊娠中の過ごし方
妊娠中だからといって「その人らしさ」を抹殺して、ひたすらに静かに生活する必要はありませんが、母体と赤ちゃんを守りながら安全に妊娠期間を過ごすためには、最低限どんなことに気を付ければいいか、基本的な注意点とその考え方をお伝えするクラスです。
妊娠中は女性の体の中に胎児がいるため、何かを気を付けるにあたっても女性が主体になるのが自然なことではありますが、男性が注意すべきこと・妊娠していない男性だからこそできることもたくさんあります。
妊娠中からカップルで、ご家族で、赤ちゃんを守る雰囲気ができていると、産後の育児生活へのシフトもスムーズだと感じていますので、そのお手伝いをさせていただければと思います。
- 胎児期の赤ちゃんの成長
- 妊娠中の食事
適切な食事、食べない方がいい食材 - 妊娠中の体づくりと、マイナートラブルへの対処法
- 産後のサポート体制構築に向けて
- やることたくさん!男性ができること
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
出産に向けて
お産の進み方
お産に関する基本的な知識を知ることによって、出産時にご自身の体に何が起こるのか、赤ちゃんに何が起こるのか、イメージできるようにするのをお手伝いするクラスです。
- 早期産・正期産・過期産について
- お産の始まり方について
- お産が始まった後の陣痛について
- お産が始まった後の赤ちゃんの様子について
- 出産後の女性の体について
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
お産の時の過ごし方のコツ
「お産の進み方」で学んだことを元にして、「その時私だったら/私たちだったら、どうやって過ごすのが良さそうか」を考えるのをお手伝いするクラスです。
この内容が、「バースプラン」に当たる内容になってきます。
- いつまで自宅で過ごす?入院のタイミングは?
- 入院が決まった時の、ご家族の動きは?
誰が・いつ・どこに行くのか?/行かないのか? - 入院した後の病院での自分らしい過ごし方、過ごし方のペース配分
- パパが立ち会う場合は、いつ・何をすればいい?
- 出産後は、誰が・何を・どれくらい動く?
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
お産に向けた心と体とモノの準備
「お産の時の過ごし方のコツ」で考えた、「私たちのバースプラン」をもう一度振り返って、「私たちの場合は何を準備すると良さそうか」を考えるお手伝いをするクラスです。
- 入院グッズを準備するタイミング
- 病院から指定されたモノ以外に、自分が快適に過ごすためには何が必要そうか
- もし想定外のことが起こって、バースプラン通りにいかなかったら?
「セカンドプラン」という考え方 - 出産も育児もマラソン
お産が始まるまでに自分にできそうな、体力づくり/体つくり
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
沐浴、赤ちゃんのスキンケア
訪問両親学級だけでご提供しているクラスです。
実際に沐浴をする場所で、各ご家庭で実際に準備されたグッズを使って、沐浴の時の動線を考えた準備、手順を一緒に確認していきます。
赤ちゃんのスキンケアの必要性とその方法についてもお伝えします。
- 沐浴の準備
沐浴するタイミング、何が必要か、どこに配置するか、誰が・何をするか - 一般的な沐浴の方法
- 多くの赤ちゃんが経験する「乳児湿疹」と、その時の入浴方法について
- 赤ちゃんのスキンケアについて
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
ラクチン授乳のコツ シリーズ
妊娠中は「とりあえず無事に出産することに集中して、授乳のことはその後ゆっくり考えよう」と思うのは自然な心の動きですが、授乳は出産したその瞬間から始まります。
そして、母乳が出るのには「仕組み」があります。
「母乳が『出たら』母乳で育てたい」「母乳が出る体質だったら母乳で育てたい」と考えている人も多いと思いますが、母乳が出る「仕組み」を邪魔しないように、サポートを受けて適切に取り組めば、本来はほとんどの女性が赤ちゃんの成長に必要なだけの母乳が作り出せるようになると言われています。
では、その「母乳が出る仕組み」「適切な取り組み」とは何なのか?を詳しく解説するのが「ラクチン授乳のコツ」シリーズのクラスです。
母乳栄養や混合栄養で赤ちゃんを育てたいと考えている方は、産後の「大変!」を減らすために、できるだけ妊娠中に、遅くとも産後なるべく早いタイミングで、授乳についての情報にもアクセスしていただきたいです。
基本知識編
授乳関連の情報は驚くほどボリュームがあります。
逆に言えば、それだけ科学的に裏付けされた情報があるということでもあります。
たくさんある情報の中から、「これだけは知っておくと深刻な困りごとに発展しにくいだろうな」という最も基本的な情報を抜粋してコンパクトにまとめたクラスが「基本知識編」のクラスです。
- 意外と知られてない母乳育児のメリット、人により感じるデメリット
- 母乳が作られる仕組み
- 痛いのは改善の余地があるサイン!|痛くない授乳のコツ
- 哺乳瓶と「乳頭混乱」
- 混合栄養ってほんとにラク?ーパパや家族ができる授乳サポート
安全にミルクを使うためのポイント
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
実践編
「基本知識編」でご提供している情報を前提にした内容なので、「基本知識編」を受講された方限定のクラスです。
基本の考え方を元に、困りごとやトラブルに発展しないようにするためには、もっと具体的に、何を・どうすればいいのかをお伝えします。
- 授乳を始めるタイミング
- どう決める?授乳間隔と授乳時間
- ミルクを足す必要がある時は?
ミルク量はどう決める? - カップ授乳の方法
- バースプランの書き方|産院に自分の希望を伝える
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
トラブル対策編
授乳中に比較的よく起こる、代表的なトラブルの予防と対策のお話をするクラスです。
トラブルをどのように予防するか、なってしまった時に自分でできる対処にはどのようなものがあるか、についてお話しします。
- 母乳不足
- 乳頭混乱
- 母乳過多・過飲症候群
- 白斑
- 乳腺炎・しこり
- 不快性射乳反射(ディーマー)
- 困ったときの相談先
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
卒乳・断乳、復職後の母乳育児
混合栄養を含め、母乳育児をしてきた方にとって「いつまで飲んでもらうか」というのも重要なテーマです。
我が子が健康に育っていくように、祈りを込めながら続けてきた授乳に対して、「1歳を過ぎると母乳は水と一緒」のようなトンデモ情報を浴びせられることも残念ながら珍しくないですし、判断に迷う方も多いように感じます。
親子の利益を最大化する授乳の終わり方、事情があって断乳をする時のトラブルを起こしにくい方法、保育園に通う時の授乳について等、よくいただくご質問をベースに卒乳・断乳についての基本的な考え方をお伝えします。
- 卒乳と断乳の違い
- いつまで飲むのがいいの?いつやめるべき?
- 断乳をする必要があるのはどんな時?
- 保育園に入るには哺乳瓶飲みができないとダメ?
- 保育園に通いながら母乳育児を継続する方法はある?
- 大人側の事情で「断乳」を選択する時の、トラブルを起こしにくい断乳方法
母乳外来などに相談するタイミング
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
離乳食スタートのための基本知識
離乳食を始めてみたものの、一般的な雑誌やアプリに書いてあるようには進まなくて深刻に悩む人も少なくないですが、そもそも「一般的に進められている方法」がフィットしない赤ちゃんもたくさんいます。
授乳も、赤ちゃんの個性・親の個性によって正解のあり方が変わる個別性の高い分野ですが、離乳食はそれを上回る個別性の高さがあり、従来の「The 離乳食」のやり方だけにとらわれすぎず、「我が家の赤ちゃん」に合った方法で進めていく必要に迫られることがあります。
そんな個別性・多様性のある離乳食ですが、離乳食を始めるに当たって
「これだけは 安全のために みんなが気を付けないといけないこと」
「ここは そこまでこだわらなくて いいところ」
といった、基本となる考え方をお伝えし、「我が家の場合はどうするのがフィットしそうか」を考えるお手伝いするクラスです。
- 離乳食はいつ始める?
- 始める前にできること
- いつ・何を・どうやって食べてもらう?
- 手づかみ食べについて
- 答えは赤ちゃんが持っている
- 安全のために知っておきたいこと
*ご家庭毎の状況により、内容を変更したり、追加・削除したりすることもあります。
内容はリクエストにお応えすることもできます!
よくご依頼いただく内容、よくご相談いただく内容を元に、上記のようにクラスを設けていますが、訪問両親学級やZoom両親学級においては、「特にこれについて詳しく知りたい」というご希望があれば、可能な限り対応させていただきます。
「こんな内容で依頼できる?」というご相談は、お気軽にお問い合わせくださいね。
- LINE
- メール
baobabu.josanin@gmail.com
ばおばぶ助産院の両親学級の基本的な考え方
両親学級に力を入れている理由
普段、当助産院にご相談にいらっしゃる方は、「困って何か解決したい課題がある」という方がほとんどです。
当助産院では、「助産師がマッサージのような『お手当て』をしてラクになる!」というやり方ではなく、お困りごとの根本的な原因となっているところにフォーカスして、お母さんやご家族ご自身ができることをご提案するスタイルですので、ほとんどの方が1回~3回のご相談で課題解決への道筋が見えて、卒業していかれます。
それでも、産前産後の肉体的にも精神的にも余裕のない時に、「困った!」「痛い!」という状況になるのはやはりお辛そうですし、お金もたくさんかかる時期ですから、「本来であれば私が登場しないで済むのが本当は一番いいのにな」という思いがあります。
そもそも、お困りごとの多くが「事前に適切な情報や方法を知っていれば、きっと困らなくて済んだだろうな」という内容なのです。
「なんでこんなシンプルで簡単なことを、妊娠中/入院中に誰も教えてくれなかったんだろう」と、病院や自治体に対して、お怒りの感情を表現される方も珍しくありません。
本来であれば、病院や自治体が行う産前学級や育児クラスで、安価に適切な情報に触れる機会があるといいのですが、人手不足でクラスの開講がなかったり、感染症対策で人数制限があって参加しにくかったり、アップデートされていない不適切な内容だったりと、さまざまな課題が山積のようです。
また、ほとんどの人は分からないことがあればネット上で調べものをするというのがスタンダードだと思いますが、妊娠・出産・授乳・育児について上位表示されるページは、モノを売りたい企業がバックにいて書かれた記事が多いため、残念ながら不適切な/有害な/微妙な情報であふれています。
「医師監修」「助産師監修」などと謳っていても、記事の内容が不適切な/有害な/微妙なものであることも珍しくありませんので、検索で得られた情報が適切かどうか見分けるのは難しいだろうと感じています。
このように、周産期を取り巻く情報収集戦はとても非効率なものだと思いますので、ネットの海から当助産院を見つけてくださった方に、その分野における「基本的な考え方」を知っていただく機会が作れたらと考え、「両親学級」を設けています。
「両親学級」という名称について
妊娠・出産・育児のことをお伝えするクラスの呼び名としては、両親学級のほかに「母親学級」「産前クラス」「育児クラス」などの名称があります。
ばおばぶ助産院でクラスを設けるにあたって、その名称を「両親学級」とするのは、少し抵抗がありました。
様々な家族のカタチがあって、ひとり親のご家庭もあるし、おばあちゃんやおじいちゃんが育児の中心の担い手になっているご家庭もあります。
そういった多様なカタチがある中で「両親がそろっている」「両親が育児を担う人だ」というイメージの「両親学級」というネーミングが果たして適切なのか…という思いがありました。
それでも最終的に「両親学級」というネーミングにしたのには、このような理由があります。
- 単純に、呼び方が統一できるから。
妊娠中のことは「産前クラス」、産後のことは「育児クラス」と呼び分けることもできるが、1つの名称で呼びたいという思いがあったため。 - 2022年10月に育児介護休業法が改正され、現場感覚的にも育児休業を取得するお父さんが増え、しかも休業期間が長い人も増えてきて、これまで以上に「両親で」育児を実働していくご家庭が増えると感じたから。
育児休業を取得はしてみたものの、お父さんは「家事ができるわけでもない」「自分の趣味の時間を調整するわけでもない」「自分は補助的な『お手伝い』の人と思っている」のような状況のご家庭にも時々出会うため、お父さんも妊娠・出産・育児の「当事者」として関わる機会になるようなクラスにしたい、という思いがあったため。
以上のような理由から、懸念は感じながらも「両親学級」というネーミングを採用しました。
もしかしたらご不快に感じられる方もいらっしゃるかもしれないと思い、ネーミングの意図をここに記しておきます。
両親学級を担当する助産師について
「どんな人に相談するんだろう…」「自分に合わないやり方を押し付けられたりしないだろうか…」とご心配される方も多いだろうと思います。
それからまた、初対面の人に我が家の事情を明け透けにお話しするのに抵抗がある…と感じるのもまた、ごく自然なことだと思います。
そんな抵抗感やご心配を少しでも減らせたらいいなという思いで、事前にSNSなどで助産師の考え方を知っていただけるようにしています。
担当する助産師について詳しく知りたい方は、プロフィールページをご覧ください。
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原則的に24時間以内にお返事させていただきます。
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